枕詞

飛ぶ鳥の明日香

「飛鳥」はなぜ「明日香(あすか)」の枕詞なのか?

昔からいろいろ論じられて来ながら、結論らしきものは得られていないようですが、実は韓国人なら誰でもすぐに分かることではないでしょうか?

「飛ぶ」は韓国語で「ナダ」、この語幹だけを取ると「ナ」になりますが、「ナ には別の言葉で「日」という意味があります。

「鳥」は「セ」。ちょっと韓国語をかじった人なら誰でもご存知でしょう。「ナ」+「セ」で「ナセ」、これに動詞の語尾である「ダ」を付けると「ナセダ」となり、「夜が明ける」という意味になります。また「ナセダ」には別の言葉で「速い」という意味もあります。

つまり「夜が明けて明日になる」ということで、「飛鳥(ナセ)」が「明日香」にかかるのです。「飛鳥」という漢字は「ナセ」という音を表すために使われただけで、「飛ぶ」にも「鳥」にも関係ありません。

ただし「飛鳥明日香」と続いて書かれる万葉集の歌は実際には3つしかないようです。

1巻の78、

飛鳥明日香能里乎置而伊奈婆君之當者不所見香聞安良武

2巻の194

飛鳥明日香乃河之上瀬尓生玉藻者下瀬尓流觸經玉藻成彼依此依靡相之嬬乃命乃多田名附柔<膚>尚乎劔刀於身副不寐者烏玉乃夜床母荒良無所虚故名具鮫<兼>天氣<田>敷藻相屋常念而玉垂乃越<能>大野之旦露尓玉裳者O打夕霧尓衣者<沾>而草枕旅宿鴨為留不相君故

2巻の196

飛鳥明日香乃河之上瀬石橋渡下瀬打橋渡石橋生靡留玉藻毛叙絶者生流打橋生乎為礼流川藻毛叙干者波由流何然毛吾<王><能>立者玉藻之<母>許呂臥者川藻之如久靡相之宣君之朝宮乎忘賜哉夕宮乎背賜哉宇都曽臣跡念之時春都者花折挿頭秋立者黄葉挿頭敷妙之袖携鏡成雖見不Q三五月之益目頬染所念之君与時々幸而遊賜之御食向木P之宮乎常宮跡定賜味澤相目辞毛絶奴然有鴨綾尓憐宿兄鳥之片戀嬬朝鳥徃来為君之夏草乃念之萎而夕星之彼徃此去大船猶預不定見者遣<悶>流情毛不在其故為便知之也音耳母名耳毛不絶天地之弥遠長久思将徃御名尓懸世流明日香河及万代早布屋師吾王乃形見何此焉

194と196は柿本人麻呂の作。また「一云(いちにいわく)」の部分は省略しました。

今のところ李寧煕氏によってこれらの歌は解読されていないようなので、古代朝鮮語でどのような意味になるのかは分かりません。

今回はとりあえずヒントだけということです。

「飛鳥ナセ説」は李御寧(イ・オリョン)氏(元韓国文化大臣)も言っておられますが(次のファイルの19ページ)、
http://www.bunka.go.jp/culturalforum/kako/pdf/2004/forum_02j.pdf

別に李寧煕氏や李御寧氏(この二人の名前よく似てる)でなくても、韓国人なら誰でも気づくと思います。

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追記

「飛鳥」という名称についての膨大な考察のHPがありました。

名称「飛鳥」についての考察


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枕詞「あしひきの」は実は「枕」?

いわゆる「枕詞」(まくらことば)と言われるものの中で「あしひきの」は、万葉集の中に百例以上あって一番多いらしいのですが、それが何と古代朝鮮語で「枕」を意味する言葉らしいのですから、冗談みたいな話です。

正確には「長枕」だそうで、韓国では今でも「ウォンナンチム」(鴛鴦枕)といって使用しているそうです。

例えば巻11の2802「或る本の歌に曰く」と注の或る、百人一首では柿本人麻呂作とされ「あしひきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む」とよまれている歌

足日木乃山鳥之尾乃四垂尾乃長永夜乎一鴨将宿

は、

長枕が

ほと、まらを押す

四つ足を押す

端(ほと)えぐり行かむ

たて続きに行きて

相見て夜を明かさむ

という意味になるそうです。
くわしくは李寧煕氏の「枕詞の秘密」を見ていただくとして、「ひとりかも寝む」とはだいぶ違うようですね。

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参考サイト

万葉集 枕詞における用字研究「あしひきの」

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